高齢化と人口減少が進む中、国は中山間・人口減少地域を対象に新たな介護サービス制度を創設。配置基準の柔軟化や包括報酬の導入を通じ、地域で介護サービスを維持する仕組みづくりを進めます。
2040年に向けて、日本では85歳以上の高齢者が増加する一方で、生産年齢人口は減少し、地域ごとに介護サービス需要の大きな差が生じると見込まれています。都市部では高齢者人口の増加によって介護需要が拡大する一方、中山間地域や人口減少地域では高齢者人口そのものが減少し、介護サービスの維持が課題となっています。
こうした状況を受け、国は地域の実情に応じた持続可能な介護提供体制の構築を進めています。特に中山間・人口減少地域では、介護人材の確保が難しく、利用者の減少や移動負担の大きさから事業運営が厳しいケースが増えています。そのため、新たに「特定地域サービス」を創設し、人員配置基準の柔軟化や包括報酬の導入を可能とする方向で制度整備が進められています。
また、サービス提供事業者が少ない地域では、市町村が介護保険財源を活用してサービスを委託できる「特定地域居宅サービス等事業」も創設されます。これにより、地域の実情に応じた柔軟なサービス提供や事業所 間の連携強化が期待されています。
国は今後、「75歳以上人口密度5人/㎢未満」または「75歳以上人口1,000人未満かつ減少」といった基準を参考に対象地域を定め、介護サービスの維持・確保を支援する方針です。人口減少が進む中でも、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる体制づくりが求められています。


出典:第261回社会保障審議会介護給付費分科会 令和8年7月23日
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74599.html
PDF:https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001726625.pdf