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法定雇用率の達成を目的に、障害者の就業場所と業務を外部委託する「障害者雇用ビジネス」が急拡大。便利な仕組みの裏に潜むインクルージョンや雇用管理の問題を検証する。
近年、急速に拡大しているのが、いわゆる「障害者雇用ビジネス」だ。企業が障害者の就業場所(農園やサテライトオフィスなど)と業務をまるごと外部事業者に委託し、法定雇用率を達成しようとするビジネスモデルで、厚生労働省が実態把握を開始した2023年4月以降、利用企業数は1,081社から1,802社以上へ、就業障害者数も6,568人から11,141人以上へと急増している。
このビジネスモデルには複数の構造的問題が指摘されている。
第一に、利用企業の本業と障害者が従事する業務が切り離されており、「障害の有無にかかわらず共に働く」というインクルージョンの理念から遠ざかっている点だ。
第二に、固定的な業務しか与えられず、習熟に応じたステップアップが図られないなど、適正な雇用管理が行われないケースがある。
第三に、農産物などの成果物が自社の事業活動に活用されず、雇用率達成だけを目的とした形骸化した雇用になりやすいことが挙げられる。
こうした課題は「障害者雇用ビジネス」に固有の問題ではなく、一般的な障害者雇用でも起こりうる本質的なテーマでもある。雇用の「質」をどう高めるかは、制度全体の根本的な問い直しを迫っている。


出典:第137回労働政策審議会障害者雇用分科会 令和8年4月17日
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_72640.html
PDF:https://www.mhlw.go.jp/content/11704000/001692352.pdf
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