訪問看護の利用者数と事業所数は増加を続ける一方、人材不足や24時間対応体制の確保が課題となっています。令和6年度介護報酬改定では専門性評価や連携強化が進み、在宅医療を支える基盤整備が加速しています。
高齢化の進展や在宅医療ニーズの高まりを背景に、訪問看護の利用者数と事業所数は年々増加しています。訪問看護は、看護師などが利用者の自宅を訪問し、療養上の支援や医療的ケアを提供するサービスで、住み慣れた地域での生活を支える重要な役割を担っています。
一方で、訪問看護ステーションでは人材確保が大きな課題となっており、事業所の休止・廃止理由として「従業員の確保難」や「管理者の退職」が多く挙げられています。また、利用者の医療ニーズは高度化しており、緊急時対応やターミナルケア、褥瘡管理など専門的な看護の需要も増加しています。
こうした状況を受け、令和6年度の介護報酬改定では、専門性の高い看護師による支援を評価する「専門管理加算」や、退院当日の訪問を評価する「初回加算(Ⅰ)」を新設。さらに、ターミナルケア加算の引き上げや遠隔死亡診断補助加算の創設など、在宅療養を支える体制の強化が図られました。
今後は、医療・介護関係者の連携をさらに深めるとともに、持続可能な24時間対応体制の整備や人材確保を進めながら、2040年に向けて増加が見込まれる在宅医療需要への対応が求められています。訪問看護は、地域包括ケアシステムを支える中核的なサービスとして、その重要性をますます高めています。

出典:第259回社会保障審議会介護給付費分科会 令和8年6月29日
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74005.html
PDF:https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001716095.pdf