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2025年8月22日

日本医療の未来:人口構造の変化と医師の偏在 ~Part3~

厚生労働省は、令和7年6月25日の第10回「医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会」で、地域だけでなく診療科の偏りにも焦点を当てた議論を進めました。多様な医療ニーズに応えるため、対策が打ち出されています。

診療科偏在の是正に向けた多角的な取り組み

特定の診療科に医師が集中する偏在を解消するため、若手医師の処遇改善や、長時間労働になりがちな外科医などの負担軽減に向けた評価の議論が進められています。これにより、医師が多様な診療科を選択しやすい環境を整える狙いです。

また、医療機関同士の「支え合い」を強化するため、公的医療機関の管理者要件に医師の少ない地域での勤務経験を加えるなど、医師の地域分散を促す仕組みを導入します。外来医師過多区域では、新規開業希望者に対し、都道府県が医師不足地域での医療提供要請を可能とし、従わない場合は勧告・公表などの措置も検討されています。さらに、地域偏在と診療科偏在の双方を解消するため、幅広い疾患に対応できる総合診療医の養成を推進しています。中堅・シニア世代以降の医師を主な対象とした、総合的な診療 能力を有する医師養成を全国的に推進するリカレント教育事業についても取組を進めています。

 

オンライン診療の推進と安全性の確保

未来の医療提供体制を見据え、デジタル技術の活用も進んでいます。医療法にオンライン診療の定義や、実施規定を設けることで、安全性と信頼性の確保を図ります。

これらの多岐にわたる取り組みは、国民が将来にわたって質の高い医療サービスを享受できる基盤を築くものです。

 

第10回医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会

URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59054.html

PDF:https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/001508676.pdf

 

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