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施設での高齢者虐待は増加傾向にあり、夜間や居室など見えにくい環境で発生しやすい。人手不足や教育体制の不備など組織的課題への対策が求められている。
介護施設における高齢者虐待は、近年増加傾向が続いており、その発生場所や状況にも特徴が見られる。特別養護老人ホームや有料老人ホームなどでの発生割合が高く、依然として高止まりしている状況だ。虐待は夜間や居室内で発生するケースが多く、外部からは把握しにくい環境で起きている点が大きな課題となっている。
さらに、特定の介護行為に限らず、日常的な関わりの中で発生していることから、現場の空気や組織文化も影響していると考えられる。
虐待の種類としては身体的虐待が最も多いが、心理的虐待や介護放棄(ネグレクト)も一定数存在する。また、本来は厳しい条件のもとでのみ認められる身体拘束が、適切な手続きを経ずに実施される事例も見受けられ、権利侵害の観点から大きな問題となっている。
背景には人手不足や業務の過重負担、教育・研修体制の不十分さ、職員間のコミュニケーション不足など複合的な要因がある。これらの課題に対処するためには、個々の職員の意識改革だけでなく、組織として再発防止に取り組む体制整備や、継続的な教育・評価の仕組みを構築することが不可欠である。

出典:第134回社会保障審議会介護保険部会 令和8年3月9日
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