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高齢者虐待は近年増加を続け、特に家族によるケースが過去最多となっている。認知症や介護負担、ストレスなど複合的要因が背景にあり、社会全体での対応が求められる。
高齢者虐待に関する全国調査の結果から、深刻化する現状が改めて浮き彫りとなった。介護施設の従事者による虐待と、家族など養護者による虐待の双方において、相談・通報件数は増加を続けている。
特に養護者による虐待は、12年連続で増加し過去最多を更新するなど、在宅介護の現場での課題が顕著になっている。虐待の内容としては身体的虐待や心理的虐待が多く、被虐待者の多くが認知症の症状を抱えていることも特徴の一つである。
さらに、介護を担う側の負担の大きさやストレス、孤立、知識不足などが複合的に影響し、虐待に至るケースが少なくない。一方、施設においては、職員の権利擁護に関する理解不足や倫理観の欠如、ストレスマネジメントの難しさなどが問題として指摘されている。こうした要因は個人の資質だけでなく、組織的な課題とも深く関係している。
高齢化が急速に進む社会において、介護の担い手不足や負担の偏りは今後さらに拡大する可能性が高い。
高齢者虐待はもはや一部の問題ではなく、社会全体で向き合うべき重要課題であり、早期発見と未然防止に向けた仕組みの強化が強く求められている。

出典:第134回社会保障審議会介護保険部会 令和8年3月9日
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