在宅医療(5疾病6事業)を支えるのは、「在宅医療において積極的役割を担う医療機関」と「在宅医療に必要な連携を担う拠点」です。「連携拠点」は、地域の在宅医療・介護連携推進事業と連携し、多職種連携の中心となります。(令和5年5月12日第98回社会保障審議会医療部会)
緊急時・災害への備え
在宅療養中の患者さんの急変時対応や看取りは重要です。関係機関間の情報共有と連携を密にし、ご本人・ご家族の希望に沿ったケアを提供できるよう、平時からの連携体制を強化します。
また、災害時に備え、各関係機関の連携強化と業務継続計画(BCP)の策定を推進します。消防機関や後方支援医療機関も協議の場に参加することで、万が一の事態にも対応できる体制を築きます。
多職種連携で質の向上
住み慣れたご自宅で安心して療養できるよう、在宅医療では様々な専門職が連携し、患者さん一人ひとりをサポートしています。
訪問看護師は、退院支援やターミナルケアを強化し、他事業所との連携を密にすることで、切れ目のないケアを提供します。また、歯科医療従事者は医科との連携を深め、口腔ケアから全身の健康を支えます。
そのためにも、歯科衛生士の機能・役割や訪問歯科診療への関わりについての明確化が必要です。
薬の専門家である薬剤師は、24時間対応可能な薬局の整備や在宅での調剤を通じて、適切な薬物療法のサポートをしています。リハビリテーション専門職は、生活機能の維持・回復を目指したリハビリを提供する。在宅療養患者の状態に応じた栄養管理を充実させるために、管理栄養士が配置されている在宅療養支援病院や栄養ケア・ステーション等の活用も含めた訪問栄養食事指導の体制整備が重要であり、その機能・役割について明確化していく。
このように、多様な専門職がそれぞれの強みを活かして連携することで、地域全体で患者さんの生活を支え、質の高い在宅医療の実現を目指しています。

出典:第98回社会保障審議会医療部会
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000210433_00041.html