2024年9月に厚生労働省より発表された、医療機関受診時の患者行動、ニーズ、満足度に関する最新調査結果をまとめました。
情報収集と予約状況
外来・入院患者の8割以上が事前に情報を入手しており、入手経路で最も多いのは
「家族・友人・知人からの口コミ」(外来68.4%、入院66.7%)です。
インターネット情報も多く活用されています。
外来患者の79.0%が予約を利用しており、予約の定着が見られます。
特に大規模病院で普及しており、小病院でも予約の利用が増加しています。
外来診療の「予約制」は、患者さんと医療機関の双方にとって利便性の高い仕組みと思えますが、
その導入には診療科ごとの特性や患者層など多くの要素が含まれます。
診察と最初の受診先
短い待ち時間と診察時間
診察までの待ち時間は「15分未満」(27.9%)が最も多く、約7割が1時間未満でした。
診 察時間は「5分〜10分未満」(40.9%)が最も多いです。
直接受診が主流
外来患者の半数以上の方が(51.4%)「最初から今日来院した病院を受診」したと
回答されました。特定機能病院は、病院の役割から他院からの紹介が多いです。
健康診断がきっかけ
自覚症状がない場合の受診理由では、「健康診断で指摘された」(45.9%)が最も多く、
増加傾向にあります。今後も増えていくことを期待します。
全体的な満足度と改善点
病院全体への満足は高水準
外来63.7%、入院67.3%が「満足」と答えられ、不満は低い傾向です。
高評価項目
「医師による診療・治療内容」「医師との対話」「医師以外の病院スタッフの対応」が
高く評価されています。
改善点
外来の「診察までの待ち時間」(25.2%)や入院中の「食事の内容」(15.4%)には
不満が見られます。
私たちは、これらの結果や患者ニーズを理解し、医療サービスの質や患者満足度向上に役立て行きましょう。
出典:厚生労働省 令和5(2023)年受療行動調査(概数)の概況
URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jyuryo/23/index.html