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2025年12月19日

「より良いケア」への転換:
身体的拘束をなくす3つの原則と5つの基本的ケア

令和7年10月29日に行われた、中央社会保険医療協議会にて話し合われた内容をご紹介いたします。
厚生労働省が示す「介護施設・事業所等で働く方々への身体拘束廃止・防止の手引き」では、高齢者や患者の尊厳を守るため、身体的拘束の原則廃止を強く打ち出しています。


この実現に向け、まず管理者・責任者が「身体的拘束を原則しない」という決意を明確に示し、職員を支援することが不可欠な「4つの方針」の柱となります。

これには、環境整備、本人・家族との対話、そしてやむを得ず拘束を行った際の代替手段の常時検討が含まれます。


さらに、身体拘束を必要としないケアを実現するためには「3つの原則」が核となります。


一つ目は、危険な行動の要因を徹底的に探り、改善すること。

二つ目は、「起きる、食べる、排せつ、清潔、活動」という5つの基本的ケアを徹底し、生活リズムを整えることです。これらのケアを通じて利用者と触れ合い、不安や孤独を緩和することが求められます。

三つ目は、この廃止・防止の取り組みを「より良いケア」実現のきっかけと捉え、継続的な質向上を目指すことです。

 

実際に、医療機関では、管理者による理念の共有やチームでの検討を通じて、拘束率の減少という成果が出ています。組織が一丸となって利用者の行動の理由を理解し、環境整備や医療処置の見直しを行うことが、身体的拘束最小化への鍵となります。


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出典:2025年10月29日 中央社会保険医療協議会 総会 第623回

URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66162.html

PDF:https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001588125.pdf

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