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今回の改定では、医師事務作業補助者に関して新たな加算が創設されたというよりも、既存の「医師事務作業補助体制加算」を、医療DXや働き方改革に対応した形へ実質的に再設計した点が重要といえます。具体的には、ICT機器等の活用による医師事務業務の効率化や負担軽減を推進する観点から、ICTを導入している医療機関については医師事務作業補助者の人員配置基準を柔軟化することとされ、従来の固定的な人員配置評価から、システム活用と組み合わせた体制評価へと考え方が転換された点が特徴です。
また、いままでは曖昧さのあった医師事務作業補助者が担う業務範囲が制度上明確化され、文書作 成補助、診療記録等の代行入力、データ整理や院内統計業務、カンファレンス準備など、医師の診療を支援する多様な事務作業が具体的に示されました。
さらに、生成AIによる退院時要約や診断書等の原案作成システム、医療文書の音声入力システムといった技術の活用も想定されており、単なる事務代行職の配置から、ICT・AIを活用した医師業務の再構築を担う役割へと位置付けが拡張されています。
今回の改定は、まさに「医師事務作業補助者2.0」といえます。もともと「骨太の方針2022」あたりから、タスクシフトとAIホスピタルが並記されていましたから、やっと診療報酬に実装されたかなという印象です。
AIでできることが増えて来ると、「AIを活用できていないのに、それを人に担わせることの妥当性」が問われるようになることは、公的財源に求められる費用対効果の観点からも自然なことです。各病院において、従来の業務パターンにとらわれず新たな業務のあり方を練り直す契機になったといえるでしょう。
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